暮らしから紡ぐ旅のガイド。いなべ暮らしを旅する。

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okudo中村舎
(おくどなかむらや)

Written by
地域おこし協力隊 八木萌子
Photo by

浦田貴秀

  • #食
  • #遊
  • #文化
  • #かまど炊き体験

三岐鉄道 三岐線 西野尻駅から徒歩6分。
藤原岳を背に、立派な門が出迎えてくれる。

「okudo中村舎(おくどなかむらや)」は、築200年以上の伝統家屋を活用。昔ながらの釜戸(かまど)、別名「おくどさん」で炊いたご飯や、田舎料理を雰囲気ある空間で楽しむことができる。

okudo中村舎で提供されるご飯は、全て毎朝おくどさんで炊かれたもの。

昔ながらの暮らしの豊かさを体験してほしいという思いから、営業時間前に「かまど炊き体験(※)」も実施。
炊いたご飯は、その日のお客さんに振る舞われるという。
体験といえど、大切な作業を担うことになると思うと、少し背筋が伸びる。

※かまど炊き体験は、1日1組限定。電話またはHPの問い合わせフォームより5日前までに要予約 。

薪を割り、かまどに焚べ、マッチで火をつけ、火吹き竹でふーふーと息を送る。
米を炊き上げるためには、強火で火を焚き続けなければならない。
なかなか大きくならない火と向き合っているうちに、大人も子どもも夢中になる。

湯気が立ち、米が炊ける良い香りで調理場が満たされる。
蓋を開ければ、つやつやのご飯。
ボタンひとつで炊いたものとは、明らかに違って見える。
普段の暮らしとはまた違う体験を通して、記憶に色濃く残る。

昔の暮らしでは当たり前だった、火やかまど。
便利な時代にはなったが、その大変さや工夫を知ることは、貴重な体験であり、贅沢な時間となり得る。
五感を使いゆっくりと「食」と「暮らし」を楽しむことができるのが、okudo中村舎でもある。

2024.4.9