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心を奪う、野菜のおいしさ レストラン&カフェ「イシオノ」

written by
かみやかなこ
photo by
八木萌子
  • #素材
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素材の味を楽しむ一皿

メニューは、日替わりの魚・肉料理、キッシュ、パスタから選ぶ。カレーが出ることも。

11時になると店がオープンする。
畑で大切に育てた野菜や、仲間が作ったり仕入れたりして作った食材を使い、提供する。

本日のキッシュはさつまいもと自家製ベーコンのキッシュ、玄米コロッケとサラダ、自家製パン、紫にんじんのスープだ。

本日の魚料理はブダイのソテーにからし菜のソース。
もちもちした古代米の「桜米」入りご飯または手ごねの自家製パンとサラダがついている。メインのブダイにたっぷりと温野菜が添えられ、野菜のおいしさを絡めながら旬のブダイをいただく。

「うそのない味」と表現するそれは、私たちに「本物」を教えてくれるようだ。
野菜そのものの甘みや辛み、ほろ苦さ……素材そのものの味が体に染み渡る。


「いろんな人の思いが詰まったものを一つの料理にするのが楽しい。仲間の野菜、食べて美味しい人柄でできている。この一皿もおいしいものを作ろうと思って作っている。それは気持ちが乗ったものだと思う」。

自家栽培の野菜や友人らが作った野菜、仕入れた魚を使って旬の一皿を作る ブダイのソテー

自家栽培の野菜のほか、ゆうき農園やHATAKEYAなど信頼する友人らの作る野菜、松風カンパニーのお米、近くにあるうりぼうで仕入れた食材、魚屋を営む友人の仕入れた魚、お肉はいなべのさくらポークなどを使用している。

信頼する人の手を通ってきた食材を選ぶ仲西さん。
その料理は、一口ごとに、生産者らの顔が思い浮かび声が聞こえるようだ。
「ほら!今が旬やで」「今日の魚はこれや」「今年のは格別においしいよ」

まるで、古き良き商店街や市場を歩きながら味わっているような気持ちになる。料理とは、これほどにも、多くの人の想いが込められているのだと気づかされる一皿だ。

自然のリズムで生きる、仲西夫妻


「これからは、店の自給率を上げていきたい。魚ももっと獲りたいし、野菜ももっと作りたいな」
夫婦で今後の夢や野菜のことを話している姿があまりにも楽しそうだった。
その楽しげな空気が店内をふわりと春風のように包む。

農をする。料理する。食べる。おいしいと感じる。

生きる喜びを味わう。

それがイシオノだ。

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2026.4.17